「切り取った技術」だけを教えてもゴールキーパーは上達しない!

シュートを打たれる瞬間って本当に止まっていなければいけないの?

絶対に身に付けたいラダーステップとは?

 

選手に良かれと思って指導したのに、、、何故か上手くならない。

指導の現場で1対1のトレーニング中に、「相手FWがシュートを打つ瞬間はしっかり止まって構えなさい」と言っているコーチって多いです。でも、本当にどんな状況でも止まらなければいけないのでしょうか?

よくあるトレーニング風景から抜粋するが、テーマは1対1での『フロントダイブ』。

 

まずは置いたボールに対して、フロントダイブ!

次は相手FW役が大きめにトラップしたボールに対してフロントダイブ!!

そして、相手Aが相手B(FW)へパス。相手AとBの距離は7~8mで、GKと相手Bとの距離も7〜8m。GKはAからBへのパスの移動中にBへ詰め、相手Bのトラップが大きくなったらフロントダイブでボールを奪い、コントロールしたらドリブルに対応しながらボールを奪うチャンスを伺う。。。そんなトレーニング。

GKはフロントダイブを行おうとしますが、相手FW選手にプレッシャーがないので、FWはナイストラップをして、なかなか飛び込めません、、、

ボールが相手コントロール下にあるので当然飛び込めないのですが、コーチからは「ボールの移動中に寄せろ〜」の声。GK選手達は何のトレーニングだか混乱してきます。。。

 

相手との距離を3〜4mのところまで詰めて…相手のドリブルに必死で対応。

 

ここでコーチのフリーズ。

コーチ;「相手がボールを触るときには止まって構えてないと!ワンタッチでシュートを打たれたら反応できないぞ!!いい準備、いい準備!!!」

選手;「???」

 

そもそも3〜4mからのシュートに対して本当に止まってから反応できるのでしょうか?ちなみに直前まで低い体勢で前に詰めてますし。。。

それでは、世界のトップGKのプレーを見てみましょう。

止まってますか??

しっかりと相手の状況をボールは観てますが、止まってますか??

ちなみにボールの速度が約72キロだとすると(一般的にはプロ選手が強く蹴ったボールは100キロを超えます)、5mボールが進むのに0.25秒ですかね?

本当に止まって構えて反応できるのでしょうか?

ついでにコーチによっては「弾く場所も意識してー」とか言いますが。

 

私はこの状況では難しいと考えています。

では、この様な状況下になった場合、ゴールキーパーは何をするべきなのか?

 

私は少しでも相手FWとの距離を詰めてシュートコースを狭めることを優先するべきだと考えています。

何をしなければならない!ではなく、何を優先するべきか、ですね。

サッカーですから、状況に応じたプレーを選択しなければならないのですが、試合の中で起こる状況を想定して、何を優先するべきで、その状況下ではどの技術・テクニックを使う可能性があるのかが整理できていれば止められる可能性が高くなります。

よく試合現場でも、「右か左か」の先読むをして動くゴールキーパーもいますよね。偶然止めてないスキーパーと言われていることもありますが…

「右」か「左」ではなく、まずは少しでも前に詰めてシュートコースを狭めることを優先する。

そして、当然どの様な角度からの1対1なのか、相手のボールの持ちからどちらの足でシュートを打たれるのか、味方DFのプレッシャーは、どちら側から、どのくらいの強度であるのか、

足元の低いボールに対しては脚で防ぐ、股下を狙うFWもいますし、ドリブルでかわしてきたらステップで対応する、ということも考えると、止まって構えるのではなく、細かい歩幅で寄せながらシュートコースを切り、FWがシュートを打つ直前で、身体全体で大きな面を作って対応する「Xブロック」が有効なテクニックになってきますよね。

それではもう一度!

トレーニングでは様々なテクニックを器用にこなすゴールキーパーでも、いざ試合になるとその技術を発揮できないゴールキーパーを多くみてきました。

もちろん部分的な技術トレーニングの反復練習も大事です。

しかし、試合で失点を減らしたいのであれば、よりゲームに近い具体的な設定の中でどの様な技術が必要なのか整理して、いくつかの選択肢がある中でのトレーニングを行うことが重要ですね。

1対1のトレーニングを行うのであれば、「フロントダイブ」だけではなく、「ブロッキング」、「ラダーステップ」が必要になってきますし、シュートストップの場面であれば「脚で防ぐテクニック」、「コラプシング」も必要です。

そしてそのテクニックは、GK優位か、相手優位か、五分五分かでどの様に使い分けるかを整理しながら、状況把握の判断を混ぜ込んだトレーニングを構築して初めて試合で失点を減らせるゴールキーパーになれるのだと考えてます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です